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つれづれと

雑食おたくが綴る感想やら独り言やら写真やら。

【感想】2069

感想

劇☆男 第7回公演『2069』
2015/6/22~26 TACCS1179


2069観てきた。観てきた。観てきた!!!!!!!!
正直まだ考えがまとまってないので果たしてまともな感想が書けるか謎なのですがとりあえずこのきもちを文面にしないことにはやっていけないのでとにかく文章をつくろうとおもいます。よかったらぜひ聞いてください読んでください。


●2069とは
スターダストプロモーション所属の俳優集団、劇☆男の第7回公演。ちなみに、劇☆男には、若くてかっこいい男の人がたくさんいる(偏見)。

時は2069年。時代はデジタル化が発達していた。なんでもデジタル、機械へと移り変わって行く中で、人間は次第に感情も忘れていき、若い子供たちはどんどん感情の起伏も薄くなっていくようになった。
その現状に反発をする人々は音楽に、ライブに自身の「叫び」をぶつけ、表現をし、犯行をしていた。しかしそんな彼らを弾圧するために「ライブ禁止令」という法律が出来上がる。ライブをするのも、生演奏をするのも禁止し、見つけた場合は捕えられてしまうことに。
また、このころ、FCチップというチップが開発され、これは人間をコントロールすることに使用された。罪を犯した者や政府に反抗的な態度をとった者にはそれらが埋め込まれ、彼らは強制的に「ヒューマノイド」として働かされることになっていた。

そんな時代において、エンターテイメントはもはや人間のものではなく、機械で作り出されるものに変ってしまっていた。音楽をするためのヒューマノイド、通称「ミューロイド」がいつでも笑顔でエンターテイメントを提供するようになり、生演奏は封じられる。
そんな「ミューロイド」のグループ「ガーネット」と「クロウ」の面倒を見ている人間がひとり。それが本作の主役、片桐亮(演:大橋典之)である。

亮は5年前に交通事故に遭い、意識不明の重体で生死をさまよったのちに、FCチップやミューロイドなどを製造、管理している「FUGA」という会社で働いている。担当しているミューロイドグループの「ガーネット」「クロウ」のメンバーたちや、同じ会社で働く隆一(演:島田惇平)、隼人(演:伊藤波羅馬)などと一緒に、それなりに平穏な生活を送っていた。

しかし、そんなミューロイドグループの「ガーネット」のメンバーの一人「ミサオ(演:山下竜輝)」は、自分は実は「ミューロイド」ではなく「人間」であるとモノローグで語る。なぜミューロイドの振りをしてこんなところにいるかというと、それはある人を探すため、そして5年前の真実を知るためである、とも。

ヒューマノイド、ミューロイド、ロボット、そして人間。それぞれの思惑、それぞれの人生が交差し、物語は進んでいく。

 

…的な。もうね、まとまんね~~~です。これ、お話ぜんぶまとめようとしたら1週間くらいかかってしまう。ほんとにね、文面だけでこの複雑な展開伝えきれないの、ほんとにね、なんかもう、見て…?本日最終日か。じゃあ、再演、して…?頼むよ…。
まあ、さらっと読んでいただければわかるんですけどわりとありがちな設定なんですね。近未来、機械化、チップで管理。うん。エンターテイメントの禁止、ヒューマノイド。うんうん。でも、その要素が、とにかくモリモリなんですね。実は…実は!実は!!!みたいなのがめっちゃ出てきてちょっと待ってくれ~~~!!!!まだ脳が追い付いてねえ~~~~!!!!って一時停止を要求したかった。けれど、一時停止できないのが舞台のいいところであるとこんなにも実感する作品も久々であった。何が言いたいかって言うと好きだってことだよ!

基本的にお話は主人公(だよね!?)の亮と、それからもうひとりの主人公(ですよね!?)のミサオ中心に進んで行きつつ、ミューロイドたちのお話もありつつ、そして人間サイドの混沌とした愛憎もありつつ、ほんとにね、盛りだくさんだった。5時間くらいの長編見ている気分だった。終わって時計見て「たったの2時間しかやってないんすか!?」って叫んだ。


●キャラクターがずるい
ずるいんだわ~、ずるいわ~、わたし、すきだわ~、ずるいわ~~~~~。

まずね、ミューロイドがちょ~~~~かわいいんだわ~~~~、すきだ~~~~、すきだわ~~~~~~~。
ミューロイドとは、前述のとおり、ミュージックヒューマノイド、つまり音楽に関連するエンターテイメントを人間の代わりに行う機械のこと。けれども実態は感情をコントロールするFCチップを埋め込まれた元人間(たいてい、そういう人は元犯罪者だったりする)であるけれど、そういった記憶は一切消去され、新しい、ただの「ミューロイド」としての生活を送っている。感情を制御されているので「憎しみ、嫉妬」といったマイナスの感情は持っておらず、代わりにいつでも天真爛漫に、ニコニコ笑っている個体が多いのが特徴。みんな、亮になついていて、かわいい。
もう、ほんとにミューロイドがかわいくて愛おしくてしょうがなかったです。みんなたのしそうに笑うんだ、にっこにっこ笑うんだ。梅干し食べるために一列になって並ぶんだ。はいかわいい~~~~~。基本マイナスの感情がないミューロイドたちはいつも笑っている。悲しいとか、涙とか、そういうのがわかんないから、笑っている。おふくろの味ってどんな味なんだろうね、いつかわかるようになるかなあ、ってニコニコしながら話している。かわいくてかわいくてかわいいほどに、切なくてぎゅってなる、ずるい。
結局ミューロイドはみんな(全員がそうだったかはわかんないんですけどわかったメンバーはみんな)、人間だったころになにかしらの悪いことをして、無理矢理チップを埋め込まれ機械にされてしまったという経歴があるんですけど、その過去も皆忘れてしまっていて、そんなことはなかったように、ニコニコ、ニコニコしている。アイスクリームがだいすきで、遊びことがだいすきで、亮がだいすきで、みんな仲良く、ミューロイドとして生きてる。機械だけど。生きてる。それ見てるだけで切なくてしんどい。最初はかわいいね~、ほのぼの~、だったのに、後半になるにつれ、その天真爛漫さが、なにも疑わずにずっと笑っているその姿が、どんどんしんどくなる。しんどい。切なくて、とにかくしんどくてしんどいな~!ちくしょ~~~!!!ってなる。すごい、ずるい。

わたしの推しミューロイドは、まあストレートに「ケイ(演:石田知之)」でした。もう、いや、ケイちゃんしか~~~です。もう、すき…いやガーネットのメンバーみんなすきでいちばんボロボロ泣かされたのはルーク(演:結木滉星)とアム(演:武井駿)のやりとりなんですけど、でもやっぱケイがとんでもなくよかった。すさまじかった。やさしくって、いつでも笑顔で、妄想癖があって、絵を描くのがすきで、頭がよくって、理科が得意で、いつでも周囲に気を配れて、最高のミューロイドだったとおもいます。ガーネットだとケイだけ人間だったときの経歴がいまいちわからなかったのすごい気になる。彼はなぜチップを埋め込まれたのでしょうか…?


そしてミューロイドだけでなく、人間もまたずるいんだわ~~~~。
主人公の亮は、ほんとなんていうか、愛されボーイであったな…と思います。みんなが動く理由が亮だった。こういうタイプの主人公もいるのですねとしみじみ。結局彼は5年前、「CLEROS」というバンドを隆一、隼人と3人でやっていて、政府に反抗していたのですが、そのライブの最中に銃で撃たれ、そのまま意識不明、そしてチップを埋め込まれ、ヒューマノイドとして生き永らえさせられていた存在だったのですが、そんな彼を守るためにFUGAで働いている隆一と隼人の頑張りとか、そんな彼に固執している一之瀬(演:鶴田亮介 ※Wキャスト)とか、そんな彼に魅せられ一緒に行動を共にする翔太(演:江原蓮)とか、そしてなにより、彼を救うためにやってきたミサオとかは、み~んな、「亮」という「行動理念」があるんですよ。行動の中心に「亮」がいる。もちろん、ミューロイドは亮がだいすきだし。でも、いまいちそれにピンときてない亮さん。うん、いいよいいよ、そういうとこ。
で、やっぱりそう考えると、隆一と隼人の自己犠牲の塊っぷりがもはやすさまじくて。亮を死なせないために、生かしておくために、亮と同じ会社で働いて。亮の記憶が戻ってしまったら亮が処分されてしまうから、記憶が戻らないように、そして感情も戻らないように、常に彼に気を配って。隆一は病気の体でも、隼人は上層部に媚を売ってでも、亮を守るために必死だった5年を過ごして。もうね、すさまじい。愛が、すさまじい。亮くん、すさまじいよ、きみ。

そしてまた、亮が出会った「翔太」という男の子がめっちゃ良くてですね~、とっても良くてですね~、作中でも、これからの未来を作って行くのは君たちの世代だ、みたいな言葉があったのだけど、ほんとうにそのとおりで、翔太は未来の象徴であったと思いました。感情をコントロールされることが、機械に頼ることが当然だと言われている時代に生まれて、それでも声を上げることは忘れるなと、泥まみれの大人たちに語り掛けられ、そして笑うことを忘れないでとミューロイドたちに微笑まれ、だんだんと「叫び」を手に入れて行く姿は、まさに「未来」でした。最後の最後に、絶望しながらも、それでもライブをしたい、ライブをするしかない!と叫んだのは翔太だった。未来だった。ミサオの日記を託されたのも、翔太だった。彼がいるから、このお話は、2069年より先の、未来へ繋がっていくんだなあと。


また、ミサオも、よかった。ああ、よかった。よかったね。さいごまできみは、泣かなかったね。
ミサオは冒頭で、客席に向かって「自分はヒューマノイドの振りをしている人間だ」と暴露するのですが、実はそれは間違っていて。作中で明かされる彼の正体は「ロボット」で。スパイのため、研究のために会社側が作り出したロボット、ミサオ。CLEROSのファンで、CLEROSのメンバーである亮を助けに来たという記憶も、作られた、嘘のもので。
けれどミサオは、壊れなかった。真実を知ったとき余りの感情の起伏にフリーズはしてしまったけれど、壊れなかった。いままで通り、まるでヒューマノイドみたいに笑って、笑ったまま最後まで「ヒューマノイドを演じている人間のミサオ」であり続けるの~~~~~~。かっこよくて、赤が似合うなって思ったら、最後に亮がミサオに「ヒーロー」って呼びかけるじゃないですか、あ~、だから赤が似合うって思ったのか~、ってすごい納得した。みんなのヒーローだった。いつでも。かっこよかった。最後まで。


もうね~~~、ほんとうにみんな愛おしくて、キャラクターだけで大勝利ってかんじでした。そしてやっぱり、愛おしければ愛おしくなるだけ、つらくなるの、これはたいへんな作品だ…って思った…。

 

●ベタがずるい
べったべただった。ベタを突き進んでいた。でもわたし、ベタがだいすき。

父親のことを長年恨み続けていた息子だけれど実はその父親が側近によって操られていただけでほんとうは自分のことを誰よりも想ってくれていたということを父親が死ぬ直前に知るとか、全ては作られた記憶でお前が思っていた気持ちも感情もすべて嘘のものだと告げられたけれどそれでもひとつだけ嘘じゃないものがある、それは僕の魂だ、これだけは誰にも作れない、っていうセリフとか、その魂が生まれた理由が小さいころ遊んでいたロボットだったりとか、なんかね、ベタだったのすごい。そもそも冒頭でもちらりと触れましたが、設定も機械で支配された近未来で~、みたいなやつで。
でもね!!!!そのベタが!!!!!!とても!!!!!!よかった!!!!!!全力でベタやるとこんなに熱いんだな!!!!!!!!!って、震えた!!!!!!!!!!

そんなわたくしがいちばん涙ぶわ~なったのが、ガーネットのメンバー、ルークとアムのふたりのシーン。
実はアムには亮を監視するためのカメラが埋め込まれていて、それがある限り亮はどこにも逃げられない。アムの目をなんとかしなくちゃいけない。そんな話になって。そのとき、ルークが、優しく「アム、こっちにおいで」ってアムのことを呼んで、彼に向かって「俺の目をあげる」って言うんですね。いつもは人に向かってちょっと辛辣なことをぽいぽい言うようなミューロイドだったのに、もうとんでもなく優しい声で、俺の目をあげるって言うの。ルークには前から毒が投与されていて、もう自分が長いこと持たないこともわかっていて、だから、かつて昔の人間が人に臓器を提供したように、俺も誰かの役に立ちたいって、語る。そして、自分の目からぼろぼろと流れてくる涙を手で拭って「なんだ、この目から流れる水は」って言うの。
め~~~~~~っちゃ、ベタでしょ!!!!!!??????でもね、め~~~~っちゃ、泣けた、の!!!!!!!!!
なんでかって聞かれたらわかんないんですけど、もう、ルークとアムがわたしだいすきだからで、ほんとうにそれまでのルークのことも、アムのことも、知ってるから、わかってるから、だからこそそのシーンのルークの覚悟と、なにもわからないアムの純粋さと、そしてそれを見てぼろぼろぼろぼろと泣き続けている翔太の「人間らしさ」とが、舞台に溢れかえって、もうね、すさまじい勢いでこっちの脳みそをガンガン揺さぶってくるんですよ。理屈とかどうでもいい。ルークがすきだしアムがすきだし、こんなにやさしくてあったかくて残酷な世界があってたまるかよ、って泣きだすわたしもまた、人間であることを思い知らされ。

でも、ベタでは終わらなくて、そのあとルークとアムが動かなくなってしまった場所で、マイナスの感情を持たないミューロイドたちは「だるまさんが転んだしようぜ~!」「ルークとアムは捕まってるってことで!」ってきゃっきゃしながら、笑いながらみんなで遊び始めるのがんも~~~~、残酷。美しいほどに残酷。泣いているのは人間だけ。笑っているのはミューロイドだけ。


●迫力がずるい
ずるかったですね。あの規模の劇場ならでは、あの出演者の人数ならでは、とてもずるかった。あんなん、頭ぶん殴られないわけがないじゃんて…。

物語の最後には、ミューロイドが、人間が、ロボットが、楽器を手に取り、マイクを手に取り、歌います。「叫び」を歌います。「魂」を歌います。泣きながら、笑いながら、やっぱり泣きながら、歌います。歌うんです。みんなで。みんなで歌うの。頭にがんがん響いてくるの、歌が。頭だけじゃなくて全身にがんがん響いてくるの、エンターテイメントが。すっげ~~~~、すげ~~~~迫力でした。揺さぶられるってこういうことですなあと。わけわかんないのにがんがん揺さぶられるの。
人間は、泣いてた。泣いてた。涙を流しているひとも、そうじゃないひともいたけど、みんな泣いてた。ミューロイドは、いつもみたいに踊ってた。けれどそこにはケイのすがたはなくて、ケイはひとつ高い位置でひとり踊っては、みんなに微笑みかけていた。は~。

別作品の話題を出してしまうんですが、このシーンは名作『リンダリンダ』を思い出しました。ブルーハーツの曲に合わせて、みんなで叫ぶんだ、心を。死ぬかもしれないっていう覚悟を持って、これが最後だって信念を持って、もうここにはいない仲間に向かって、すべてをぶつけるつもりで、魂をゴリゴリ削って、それを音に、声に、ダンスに、変換しているあの感覚。生まれて初めて『リンダリンダ』を見たときの感情と似ていると思いました。うん、とてもすきだった。

あ~、物理攻撃がとてもすき。わたしをぶん殴ってくれてありがとう。すき。


●まとめる?
まとまんないんですけどね。

正直、ツッコミをしたいところはたくさんあって、そもそも根本的な解決にはなってないのでは!?って思うところたくさんあって、FUGAがなくなってもチップってほかの会社も生産してるきがするし(じゃないと政府の取り組みとしてやっていけないきがする)、ルークの今後だってあるし、隆一さんの体調も心配だし、亮のこれからの生き方だって、なんて、たぶん挙げればキリはないし、伏線ぜんぶ回収された~!きれいだった~!とは思ってないんですけど、むしろ、ラストシーンが5回くらいあった気がして、山が多い!多すぎる!こちらの感情がショートするわ!って思ったし、それだけでなく、なんでここで曲!?なんでここで暗転!?なんでここで日替わりコーナー!!!????って思うことたくさんあったんですけど(笑)。

でも、でもね、ぐわんぐわん揺さぶられちゃったんだよね。揺さぶられちゃったら、しかたがないよね。

愛があるから、愛を感じられたのだと思います。舞台から溢れ出て止まらない愛を最大限に感じ取ってしまった。ぬくもり?ぬくもり。そう。ミューロイドのぬくもり、人間のぬくもり、ロボットのぬくもり。そしてぬくもりだけじゃなくて、燃え盛る炎みたいな、熱い熱い、きもち、おもい、たましい。たくさん、ぶん投げてきて、受け取れ~!いや、受け取らなくていい!顔面にぶつけるけどすまねえな!!!って、たくさんのもの、ぶつけられて、息ができないくらいで、あ~、そういや最近、こういう、あつくるしくて、泥臭くて、汗まみれの舞台見てなかったなあって思って、うれしくて、けれどそれだけじゃなくて、美しくて、けれど残酷で、ガラスケースの中みたいな世界を、垣間見ることができて。

この舞台を見てよかった!出会えてよかった!と思った作品に、なんだか久々に出会えた気がします。行ってよかった。観ることができてよかった。知らないままでなくてよかった。よかった、ほんとによかった。再演待ってるからね!ガーネットがすきです!クロウちゃんがすきです!みんながすきです!


最後になりましたが、わたしがこの公演を見に行くきっかけとなった島田翼くん、ほんとうにありがとうございました…。衣装、めっちゃかわいかったです、マントがあんなに似合うなんてしらなかったです…王冠とかもかぶってほしいです…屈託のない笑顔はかわいく、踊りは最高にかっこよかったです…ほんとうにありがとう…。

 


わけわかんないくらいつらつら書いてしまった!ほんと~に素敵な公演をありがとうございました!わたしも、生きる!

 


※おまけのおまけの話
わたしの人生を変えた?大事な作品の『眠れぬ町の王子様』をすきな理由も思い出させてくれるような作品でした。話ぜんぜんちがうんだけど、なんていうか、勢いとか、威力とか、なぜか似てるなあって思ったら、脚本家さんが加藤真紀子さんで、『眠れぬ~』と同じかたでした。なるほど!とか言ってしまい。それだけでなく、振付が千紗子さんだということを、いま知って、なんだって~!という顔をしています。人との出会いは一期一会であるなと噛みしめております…すてきな作品をほんとにありがとうございました;;;