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つれづれと

雑食おたくが綴る感想やら独り言やら写真やら。

【感想】グラファーvol.2

感想

『グラファー vol.2』

・2016/04/20(水) ~ 2016/04/24(日)  上野ストアハウス
・出演
福本有希、本川翔太、鵜飼主水、藤本かえで、石田達成、音河亜里奈、後藤紗亜弥、後藤健流、反橋宗一郎、柏木佑介、新井惟、J.U.N.、K-TA2、原しおり

 

グラファーーーーーーーを見てきました。思い返せば初演を見たのは2015年の秋…でしたっけ…?それから数か月。たぶん半年くらい経ちまして。満を持して上演された、続編を見てきました。

グラファーとはなんぞや?という話は、よろしければわたくしの前回の感想をぜひぜひ読んでいただければとおもうのですが、

 

ksrh16.hatenablog.com

 

 

そんなんめんどくせえ!という方のために3行で説明してみます。

・くすぶってるエンターテイナーたちが集められ
・謎の支配人によりグループを組まされたら
・いい感じに化学反応が起きてなんかいい感じになった

こんな感じです。いやもっと深いわ!とかもっとなんかあるわ!というのは重々承知の上で、グラファーという作品を話すうえで知っていてほしい情報はとりあえずここです。いろんなジャンルのエンターテイナーたちが大集合して、チームを組む。その名前が「グラファー」というわけです。
いやほんといろいろあるんだ、あるんだけど、話を進めますので、そこらへんはほんとDVDを…って言いたいとこなんですけどDVD出てないんですよね~。舞台って一期一会だね…。

さてさてこんなエンターテイメント集団「グラファー」が、主人公リアムを中心に個性豊かな面々が集合して、活動を開始する…!というところで、実は初演は終わります。作中でデビューライブを終えて、終演。そしてその後、裏で手を引いていた支配人が「実はグラファーはエンタメで日本を変える集団だったのだ~!」って高らかに宣言して終わるっていう。いかにも続編があるのでは…?って感じだったので、続きを上演してくれてよかったです。

で、今回の「Vol.2」では、その後の「グラファー」のお話。デビューをした「グラファー」のみんなのその後…というお話。

さ、前置きはこのくらいにして、以下好き勝手な感想です!


●つらくなかった
正直初演はほんと~~~につらくて「つらい;;; やめて;;; 帰る;;;」って泣いてたんですが、今回はそんなにつらくなかった。なんでかな?って考えてみたら、たぶんなんですけれど、いい意味で初演よりもお芝居的で創作じみていたからなのでは?と思いました。
そもそもグラファーって元々がキャラクターを役者さんとリンクさせて脚本を書く「アテ書き」という手法がとられていて、そしてそれがまあとってもお上手というか、とても、こう、突き刺さってしまったんですよね。あまりにも現実世界とリンクしているところが多くて。下手に応援している人が出ていたりしたもんですから、もうね、ウエーーーンつらいつらいつらいごめんなさい!ってわたしはなってしまいました。申し訳ない。

でも、今作は違った!何故なら「グラファー」というパフォーマンス集団が、圧倒的人気を得て、引くほど注目されて、その雰囲気がとっても創作的でファンタジーじみていて、さらにライバルチームとかも出てきて、その展開も創作的で言うならば漫画的で、もちろんベースは「アテ書き」ではあるので、すべて100%を現実と切り離すことはできないのかもしれませんが、でもそれでも、初演よりも随分とファンタジーでフィクションの世界に身を置くことができました。そのおかげで初演では「なんで突然?」って思ってしまった「エンタメで世界を変えてやる」っていう思想も続編のほうがハマって言うように感じましたし、もうこれは完全に好みの問題ですがテンポとか展開とかも初演よりもすんなり自分で飲み込むことができました。あの、わたし、人が怒鳴り合っているやりとりがほんと~に苦手なんで、初演の最初の方の、みんながギクシャクして喧嘩ばっかしてるような場面がほんと~~~に苦手だったんですよね…その点続編は、ぶつかり合いはあれどうーん、作られたぶつかり合い?ストーリーの流れには必要なやりとり?と思えたからなのか、もちろん喧嘩は嫌だけど初演ほど「みんなこわいよ~><」とは思いませんでした。みんなで1年間パフォーマンスをやっていた、っていう土台があったからかな。そこまでこわくなかったです。

そしてイテミさんとアルファさんの存在も大きかったな~って思います。いかにも創作物のキャラクターって感じじゃないですか!アテ書きで妙にリアリティがあって目を逸らしたくなる中でイテミさんとアルファさんがどこまでもフィクショーーーーーン!!!!で動き回ってくれたからああこれはフィクションなんだな…ってすごいほっとしながら見られた。アテ書きってキャラクターを、そして場合によっては役者さんをより知ることができていい面もあるとは思いますがわたしはやっぱり苦手なんだなって改めて感じました。現実は現実、舞台は舞台で切り離して楽しむのがすきです。今回はそれができたのでとても穏やかなきもちで観劇ができました。いや~ほんとイテミさんとても良かったしアルファさんの正体は正直2が始まる前からわかってました!なぜならわたしはスレイジーだいすき檻民だからです!!!笑


●リアムという概念
さて、このグラファーという舞台、続編において、唯一キャスト変更がされたキャラクターがいました。それが主人公のリアムでした。
リアムは初演はPrizmaXというグループの森崎ウィンくんが、そして今回の続編では同じくPrizmaXの福本有希くんが演じました。このふたりのリアムがね、おもしろくてすきだった。

ウィンくんが演じたリアムは、リアムでした。脚本を書いた後藤さんがいつかにおっしゃっていたのですが、元々グラファーはウィンくんが出ること前提で作った、と。リアムはウィンくんのようで、そして過去の自分自身である、とも。ね、すごいアテ書きでしょ。
なので、ウィンくんが演じるリアムは、リアム以外あり得ないのでした。どうしたってリアムになって、彼はリアムでした。語彙力がヤバイ。でもほんと~にリアムで、そしてすっごいウィンくんだったなあって振り返ると思います。だからこそ見ててつらかった、ってとこもあったんですが。
歌も踊りも演技も、なんでもできてしまうリアム。なんでもできてしまうからこそ、なんにもできなくなってしまって、選択肢は無限にあるのに、どれも選べなくて、踏み出せなくて。けれども一度パフォーマンスを始めれば、彼の眼はきらきらと輝いていて!あ~、これこれ!そうこれ!だからわたし、あなたがすきだよ!って思わせてくれる、リアム。

そして今回の有希くん。有希くんが演じたリアムも、リアムでした。もちろん。

第一声を聞いたときに、すごいびっくりしたのを覚えています。なぜなら…えーと、これはわたしが見た回のことなので、他の回がどうだったかはわからないのですが、なぜなら、そこには、有希くんの演じている「リアム」がいたからです。つまりはどういうことかっていうと、前作の真似っこではなくて、そのままをなぞるのではなくて、一言目からまったくちがう、きっと有希くんにしかできないであろう、リアムがそこに、いたからです。
でもリアムなんですよね~。ちゃんとリアムなの、リアム!ってみんなに名前を呼ばれて返事をする姿とか、めちゃめちゃリアムなの。すごいの。けれども決して前作のリアムの真似っこをしているわけではないんですよ。それでもなぜか、あ、このひとはリアムだな、ってすごい思えるの、なんでだろう?すごい自然に溶け込んでました。すごかった。

リアムはリアムだったのだけど、でもたぶんいい意味でアテ書きの面は少しなくなっていて、代わりに有希くんにしか生み出せないリアムの一面が描かれていて、それが、みんなにかわいがられる存在、という面だったきがします。
そもそも今作のリアムはちっちゃい。背が。ほかのひとたちに囲まれるとちょこ~んって見える。ちっちゃい、かわいい。
そして性格も、ちょっと変わっていたのかなって思います。どうしよう、これでいいのかな、でも俺はみんなを信じたい。ちょっと気弱で、でも優しくて仲間思いで、留守電に目を輝かせニコニコしながら耳を傾け、敵が来たらびびりながらうしろに隠れようとするし、なんか服ぶかぶかだし。かわいい。そしてまわりのみんなも、リアムをリーダー的な存在として扱いながらも、どこかかわいがってくれてる。かわいい。かわいい。

愛される存在にさらになっていたとおもいます。すごいかわいくて、ひだまりのようなリアムだった。リアムはちゃんとリアムで、そこに存在していました。すごく、すごく不思議で贅沢な経験をしたきがします。

そんなわたしがやっぱりすきだったシーンは支配人とリアムがいっしょに踊る所なんですけれど、今回の2はわざと前作を彷彿とさせる、というか前作と同じセリフ回しだったり同じ展開にしているところがちょいちょいあって、その中のひとつがふたりで踊るシーン、だったのかなとおもいます。
そして「支配人とリアムが踊る」と、字面にすると同じ内容のこのシーンも、初演と2作目では受け取りかたがぜんぜん違ってすごいびっくりでした。
今回のふたりのダンスのシーンは、どんどん朝日が差し込んでくるみたいだった。たのしいきもちがどんどん拓けていくイメージです。前作のリアムが支配人と踊ったときは自分がどうしていいのかまったくわからなくて暗闇にいたかんじでしたが、今回のリアムは支配人と踊る前からもしかしたら答えがなんとなくわかっていたんじゃないかなって思って。それで、支配人と踊ることでだんだんときもちが解放されていく中で、あ~、やっぱりすきだな、って思ったんじゃないかなって。思ったりなんだり。
同じようでまったく違って見えるこのシーンがすごくすきで、そしてわたしは2作目のこのシーンがとてもすきでした。ぱ~ってほんとうに景色が明るくなっていく気がしましたもの…。

有希くんのリアムは、踊るとね、ぱっ、ってすごい、すごい、朝日が昇るんですよね…ミラーボールみたいなきらきらではなくて、じんわりとだんだんとあったかくなっていく明るさで、すごい、すごい、すごい胸にじわじわ染み渡るようなそんなパフォーマンスを見ました。等身大で、みんなにそっと寄り添っているリアムがすごい愛おしくなる作品だったとおもいます。そんなきがします。すごいすきです。

 

●そのたもろもろ
ダンスの話。もともとダンスシーンには定評のある(わたしのなかで)グラファーでしたが、今回はダウプさんが入ったことでダンスも一気にば~~~っと増えてかっこよくてかっこよくて。殺陣も振りが大きくてかっこよくて。ほんとにエンタメを満喫するにはたのしい場所だなって毎回思います。
ダウプのメンバーほんっとにみんなかっこよかった!とても!アルファさん以外は生粋のダンサーさんだったわけですが、皆様ほんとにぎらぎらしててかっこよかった。かっこよかった。もうね!勝てるわけないじゃんグラファー!ダウプのがつえ~じゃん!って思わせてくる迫力!かっこよかった。ダンスは純粋に楽しめるっていうか、どんな展開であっても「ダンスがすごい」って事実は変わらないじゃないですか。だからすごい好きだった。すごい大変そうだったけど。

展開の話。みんなに言えないことがあって…のあたりは中盤でネタばらしするのがすっとしててよかった?っていうか、やっぱりわたしはみんなでケンカするよりみんなでダウプ倒そうぜオラオラしてるほうがすきなので、中盤ですでにそっちに切り替えてもらえたのでわくわくしながら見ることが出来ました。
でも結局はみんな「なんのためにパフォーマンスをするのか」というところがぐらついてしまっていたままさいごのパフォーマンスをして、リアムが最後に「たのしもうよ」と呼びかけたあとの、みんなのほんとうの心からのパフォーマンスは、わたしたち観客には見せてくれなかったんですよね、そこがちょっと残念でありつつ、実は初演も最後のパフォーマンスは失敗して終わるので、やはり完成したものは見られなくて。だから、これはわざとなのかなって気もしました。終わりはないし終わらせるつもりもないっていうか…未完成の彼らの象徴なのかなと。ポジティブに。

面会で後藤さんとお話させていただいたときに、やっぱり「今回のリアムは弟みたいなキャラ」というお話を聞かせていただきまして、どうやらそれが稽古での有希くんを見て変更をしたというそうで、ひえ~なんだそれ有希くんかわいいな…とぼんやり思いました。
やっぱり?というかなんというか、有希くんは周囲に愛されているしそれが役にも反映されるのおもしろいなと。個人的には、過度なアテ書きはあまりにも役者さんを思い起こさせられるとう、うーんってなりますが、滲み出るもの?あーそうそうこの人だからこういうキャラになったんだね~って思えるような存在は、見ていてたのしいのですきです。おたくって厄介だな~!ごめんよ!

 


また偏った見方というか偏った書き方をしてしまったんですが有希くんお誕生日おめでとうの記念で書いた感想なので(だいぶ遅刻なんですけど)、いいんです。
ウィンくんと有希くんというふたりのリアムを見ることができてとても贅沢な思いをしました。これ、メンバーがローテだったらどうしよう(こまる)(とても)(こまる)。
ぜいたくな空間をありがとうございました!!! 続編あるのかな!?楽しみにしてるから!!!