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つれづれと

雑食おたくが綴る感想やら独り言やら写真やら。

【感想】ユメオイビトの航海日誌

感想

ユメオイビトの航海日誌
シアターサンモール 2015/02/11(水)~15(日)
出演:高木万平、寿里、藤田玲、汐崎アイル、水谷あつし、フォンチー、井深克彦、海老澤健次、楠世蓮、鷲尾修斗、加藤良輔、山沖勇輝、山本哲平、Kいち、宮本京佳、森紫、いせひなた、杉浦友哉、宮﨑緑、結城航星、村上芳、勇人、すずきぺこ、倉田果歩、宮森右京、新井雅人、小城祐介


見てきました。ユメオイビトの航海日誌!なぜかはっきり覚えているんですが情報解禁日がクリスマスイブで、わあすごいクリスマスプレゼントもらったぜ~!ってはしゃいだ記憶があります。そして公演がバレンタインっていう!すごいね!


そんなわけで以下感想です。ネタバレその他もろもろご注意くださいませー。


まず、この舞台の話をするにはあらすじを説明したいなとおもったので、ざっとあらすじを記しておきます。オチまで書いちゃいます。
主人公のライドは海賊船の船長。けれど彼らは海賊という名前はあれども略奪行為をするわけでもなく、ただ夢を追う冒険者として旅をしているだけだったのでした。けれどもそんな冒険者たちの行く手を阻んでいたのが海軍がある日突然設定した海賊を取り締まる法律。海軍の許可を得ていない船はぜんぶ海賊!とする法律で、その法のせいで冒険者たちは海賊にされてしまったというわけで。そんな状況でもめげずにライドや副船長のシド、紅一点?のマカオちゃん、ドクター、メガネ、新入りなどはこの世のどこかにあると言われている「ユートピア」を探して旅をしているのでした。
ある日そんなライドたちの前に現れたのがローサという少女。彼女はライドたちの仲間になりたいとお願いをし、一緒にユートピアを目指す旅に出ることになります。しかし実はこのローサの体の中には、1年前に死んだはずのライドの恋人、レナの魂が宿っていて、ローサはそれをライドやほかの乗組員には黙って旅をしていくのでした。
そしてなんやかんやあってローサが敵(でも本当はレナの実の兄!)のアルベルト中尉にさらわれじつは彼女が人とは違う「精霊」という存在だということが判明しレナは2000年前その精霊と交流があった一族の末裔のために島に閉じ込められて監視されていたということも判明しその死んでいたと思われていたレナも実は奇跡的に一命をとりとめて体は健康状態に戻ったというのに意識が戻らなくてそれはローサがレナの魂を持っているからだとわかりなんやかんやあってアルベルト中尉とライドはべヒモス大佐という共通の敵を倒すことで和解し…ってかんじでした。なんやかんやあったんや。なんやかんや。
ライド一行はずっとレナの一族に代々伝わる航海日誌に書かれている「ユートピア」を探していたのですが、結局「ユートピア」とはレナが軟禁されていた海軍総本部のある島だっというオチでした。ユートピアなんて名ばかりだ、そんなところユートピアなんかじゃない!そう言ってライドはユートピアに連れ去られたローサを助けに行ってました。
アルベルト中尉とライドはお互いに「1年前、レナを殺したのはあいつだ」って互いを恨んでいたのですがところがどっこい1年前レナを斬ったのは海賊船の副船長、シドだったというのも最後にわかりました。慕っていたライドがレナのせいで変わってしまったのが許せなかったという。
あとちらりと登場したべヒモス大佐はなんだったかというと精霊の力を悪用しようとするラスボス的存在でした。なぜ精霊ローサにたどり着けたかというと、じつは海賊船の紅一点、オカマのマカオちゃんがべヒモスさんの腹心の部下だったと言う。最初からスパイとして乗り込んでいたそうです。
最終的にはべヒモス大佐を倒し、シドのこともゆるし、それでも目を開かないレナにライドは呼びかけます。「お前の、争いのない世界、誰もが分かり合う世界、精霊と人間が手を取り合う世界が見たいって夢は叶ってるじゃないか!お前とローサは実際に手を取り合ってわかりあえたじゃないか!目を覚ませよ!」この言葉でレナは意識を取り戻し、ハッピーエンド。ってかんじでした。


…というあらすじだったんですが、伝わったでしょうか、伝わっていることを願って話を進めます!とにかく、海賊と冒険者という存在と海軍がバチバチしていて、それらが斬ったり撃ったりでバトルするってかんじの、冒険ものストーリーでした。冒険ものなのでアクションもがんがんあって、殺陣とかも拝めて楽しかったですし、途中でマカオがマイク持って歌い出したり踊り子のダンスシーンがあったりとエンタメ!ってかんじでした。
個人的にびびっときたのはやはりマカオちゃんでした…いやああのキャラクターは少年漫画とかだったらぜったい人気出るやつ…とおもいました。前半はギャグ担当のオカマだったのに後半じつは敵勢力のスパイだった!だなんて熱すぎる。あとカール学士も好きでした。ビジュアルとキャラが好みだったのと、個人的に加藤さんのああいう役がずっと見たかったのでうれしかったなあと。あっ三馬鹿もけっこう熱いなと思いました。そこらへんがすきだったかな。


そしてここからは見ていていろいろ言いたくなったことをまとめようと思います。感想は個人の自由だし…と自分に言い聞かせて好き勝手話すのでご注意ください。


●多すぎるキャラクター
そもそも、登場人物が多すぎて、覚えきれなかったです。いま確認したらサイトに全員の写真と名前が掲載されていたので、勉強不足だと言われたらそこまでですが、個人的には事前知識ゼロでも世界に入り込めて楽しめる舞台がすきです。
主人公ライドが船長を務める海賊船に乗っている船員は8人。そこに途中から加わるローサを入れると9人。そのうち「海賊をやっている理由」「ライドについていっている理由」などが語られたのはたしか3人とかで、それも自分から語ったのではなくひとりがまとめて「お前は〇〇の理由で冒険者になったんだろ!」って言うだけで終わったくらいでした。とにかくひとりひとりのキャラクターの背景などが見えづらく、大変申し訳ないことに一度見ただけでは誰がどんなキャラクターだったのかほとんど思い出せません。

一方の海軍もサイトで数えてみると10人いました。敵のが多かった!海軍の構成としてはライドのライバル?一番の敵?という扱いをされていたアルベルト中尉と、実はそれよりも悪い奴がいたんだぜのラスボスベヒモス大佐。そしてエンビディア博士という女性と、カール学士という学者さん。あとはそれぞれの部下や手下…という構成でした。こちらもとにかくごしゃっとしていて、特に博士と学士がごしゃごしゃしていたのですが、エンビディア博士はアルベルト中尉のために妹のレナの意識を取り戻す研究を、カール学士は精霊の研究をしているという設定。序盤はカール学士がエンビディア博士を「私の研究に参加しませんか?」ってお誘いしたりするんですがその後彼らはなにも関連なくお話は終わります。てっきりお互いの開発した兵器で戦うくらいの展開はあるかなと思ったんですがなかった…そもそもエンビディア博士は人体実験をして人間を生き返らせる薬を開発してたんですが、それすら戦いに使われなかった…博士とはなんだったんでしょうか?もっと言うと、精霊を研究していたくせにいざ本物の精霊ローサに会えたら精霊だ~精霊だ~とはしゃいで結果なにもせずローサの仲間にグーで殴られただけで退場してしまったカール学士とは心の底からなんだったのでしょうか!?いやほんとうにカール学士は登場からずっと「なにかありそうな博士キャラ」だったので、これは後半精霊を利用した古代兵器とか持ち出してくるかな~と思ってたんですがほんとうにワンパンチで「覚えてろよ!」みたいに退場していったので…ぽかーんとしてしまいました。そもそも、エンビディア博士、カール学士、そして海賊側のメガネ、と賢いキャラが3人もいたんですよね。3人が一堂に会して賢いキャラ同士なりの戦いとかしてくれれば3人いる意味もわかりましたが、それもなかったので本当にただのキャラ被りだけだったと思います。

ラスボスもふわっとしてて…おそらくラスボスはベヒモス大佐だったんですが存在感が薄いラスボスで…。ベヒモスさんについてはあとでちゃんと書きます。

そしてこれだけでなくさらに「賞金稼ぎチーム(3人組。のちに海賊側になる)」と、「酒場チーム(3人。ほんっとうに彼らの存在意義が最後まで謎でした。これだけのためにキャストを増やした理由がなにかあるならどうか教えてほしいです。ほんとにほんとに、存在理由がわかりませんでした)」と、ヒロインであるレナ、そして語り手…ととにかく人間が常に舞台に溢れていた気がします。それはいい意味での「目が足りない><」では決してなく、ただ単に「ごちゃっとしている」という印象を受けました。アンサンブルやダンサーを使って役を減らしたりとか、もう少しすっきりしたキャラクター編成にできなかったのだろうかと少し思ってしまいました。せっかくなにかありそうなキャラクターばかりだったのに、多すぎてキャラ紹介をするだけでかなりの時間を要していて、キャラ一人一人の掘り下げがまったくと言っていいほど見られなかったのが残念でなりません。


●多すぎる設定
「少年誌の新人によくある設定を盛り込みすぎてよくわかんなくなっちゃったかんじ」って表現をたまに使うのですが、まさにこれだなと思いました。
・海軍の許可証がないと「海賊」とみなされてしまう法律に支配された世界。冒険者たちは「海賊」というレッテルを貼られながらも命を懸けて旅を続ける。
・精霊という存在がおとぎ話のように語られている。2000年前に精霊がこの世界にやってきたが、彼らの持つ「人を治癒する能力」「人を傷つける能力」を巡って戦いが起き、精霊は自らの世界へと帰ってしまった。
・この世界のどこかには「ユートピア」と呼ばれる理想郷があると言われている。ライドたちはそのユートピアを目指して旅をしている。
・ライドの恋人、レナは2000年前に精霊と交流のあった一族の末裔である。また、ユートピアの場所が記されているとされる航海日誌を持っている。
・一年前、レナが斬られたときに精霊であるローサは彼女の魂を自分の体内に預かり、ライドにすべてを話したときにその魂を解放する約束をした。
ここらへんでしょうか。正直、おなかいっぱいでした…。精霊とユートピア、せめてどちらかでよかったのでは、と思ってしまいます。せっかくローサがじつはわたしは精霊なの!と言っても、元々精霊の扱いがさらっとしてたのでいまいち精霊のすごさや衝撃が起こらず、へー精霊なのか…みたいな、ふわっとした気持ちになっただけでした。ユートピアのことは後述します。
そしてまたこの設定をいちいちしっかりとした説明をしてくれるのもまた煩わしく感じてしまいました。ローサが初っ端「レナの魂を預かってることと、ライドにすべてを話したらレナの魂は解放されるってことは内緒ね!」って言ったときは驚きでした。もうちょっとこちらに考える時間を与えてほしかったというか…せめてライドが「ローサがなんだかレナに似ている」と思ったあとに言ってほしかったというか…。
とにかく盛り盛りの設定でおなかいっぱいになってしまいました。


●ふわってしてるキャラ
キャラクターが多かったのは前述のとおりです。その中で主要キャラは何人かいたのでそちらのなかから気になった方々を。博士と学士についてはさっきだだだだだと語ったので割愛します。いやほんとうに博士学士対決が拝みたかったんで…。

・マカオ
後半は何と言ってもマカオの存在でした。マカオは序盤、海賊船の船員として出てきて、後半じつはベヒモスの手下でありスパイとして船に乗り込んでいた、ということが判明するというキャラクターです。本性を出してからのマカオはほんとにかっこよかったです。しかしいまいち「何故ライドに近づいたのか」「一年間という潜入期間を経てライドたち仲間をどう思っていたのか」というところが描かれず終いだったので、マカオが葛藤しながらライドたちを裏切ったのか、それともそんな気はさらさらなくやっと潜入生活から解放されると喜びすら覚えていたのかもわからず、いまいちマカオがどんな気持ちで戦っているのかがわかりませんでした。
前半のオネエ言葉を話していたときも、それがわざとだったのかマカオのきもちは全く描かれません。ユメを持つのはすばらしいことだ!とちらりとでも言っていれば、後半本性を出した時にあんなの嘘に決まっているとかも効いてくるのかもですが、そういうのも一切なく。そもそも、どうして「マカオ」がライドの船に乗り込んだのかも言われていなかったので、船員の中でのマカオの立ち位置もよくわからず…でした。それで裏切ったなんだ言われても、え、そこ?ってかんじがして。マカオが裏切っても、えっマカオが!?っていう衝撃はたしかにあったのですが、ライドはあんなにマカオのこと信じていたじゃん…!みたいな悲しさとでも言うのでしょうか、そういうのはまったくなかったのでせっかくの裏切りポイントなのに勿体なかったなあと。
それから最後、マカオと対峙するのがメガネというのも意外でした。たしかにマカオといちばん接点があったのが「女には興味ない」で共通項があってちらほら絡みがあったメガネでよかったのかもですが、でも主役はライドだしなにより船長はライドなので、最後はちゃんとライドがマカオを許すなりマカオがライドに別れを告げるなりのシーンが欲しかったです。本編中に描かれていたものだけだと、ライドはマカオが裏切ったことすら知らない状態なんです!!!船長なのに!!!主役なのに!!!そこは尺使ってでも欲しかったです!!!
マカオがどういう気持ちで船に乗っていたのか、最後メガネの手を振り払わなかったということはやはり一年で情が沸いてしまったからなのか、とりあえず、もっとマカオの気持ちが知りたかったです。心が見えないまま裏切られて元に戻っても…ってかんじでした。

・シド
海賊船の副船長、シドさんです。彼は副船長でありながらライドの昔からの知り合い…というキャラクターでした。最終決戦まで残っていたので、ああライドの右腕的ポジションだからかな~?と思っていたら最後の最後に唐突に「一年前、レナさんを斬ったのは俺だよ!!!!」って言いだして、本気で「え?」って声が出るところでした。本当に、ほんっとに唐突のカミングアウトでした。一年前レナを斬ったのは一体誰なんだ…?という話はちらほら挙がっていたのですが、まさか副船長だったとは。でもその「まさか!」っていうのが「やられた!」っていうまさかではなくて、「えっなんでそこ?」っていうまさかで、マカオの裏切りもそうなんですが、よく背景がわからぬまま「じつは!」と言われても…ってかんじでした。驚きでした。レナを斬った理由は「自分の好きなライドさんがあの女のせいで変わっていくのを見ていられなかった…」というものだったのですが、ライドさん好き好きもそこまで見られなかったので、へえ、シドは自分を抑えるのがうまいな…と…。
最後はなんやかんやで許されたシドでしたのでよかったです。

・ベヒモス大佐
ラスボスのベヒモス大佐。勿体なかった!あんなに見た目かっこいい敵!いかにも敵!って感じだったのに存在感が薄かった。あんな見た目で存在感がないって逆にすごいことだと思うんですけど、中盤わたしは本気でベヒモス大佐の存在を忘れていました。ベヒモス大佐がライドを追っていた理由もよくわからず、そもそものこの話は一年前のレナが殺された事件から動き出していたのですがベヒモス大佐はレナ殺害に特に関わってなかったどころかたぶんレナの存在も知らなかったと思うんでライドとはほぼ関係がない人物なんですよね…主人公とほぼ無関係の人物がラスボスっていう…そりゃあ存在感も薄めになるなあと…。最後も、結局とどめをさされずに「このままで済むと思うなよ!」って言い残して走り去って行ったので、今度こそ瀕死の状態で古代兵器を持ち出してくるかな、それか海軍基地を島ごと爆破とかしちゃうかな、とワクワクしてたんですが本当にそれがベヒモス大佐の最後の姿で、上演がすべて終わった後に「あれっベヒモス大佐さいご出てこなかったな!?」ってなりました。ラスボスとは、いったいなんだったのでしょうか。

・ローサ
序盤、なにかあるな!感満載だったので、きっとすごい秘密があるのだろうと思っていたらその直後に前述のとおり「わたしはレナの魂を預かっていて~」と話し始めたので予想外のスピード解決に驚きました。見た目からしてなにかある感がすごいのだから、もう少し引っ張ってくれてもよかったのになあと思いました…。
本編中3回人質にとられるのでそろそろ自衛しよっ!ってきもちになりました!!!

・レナ
レナは一年前に死んだと思われていたのですがじつは奇跡的に一命をとりとめて奇跡的に回復をして、しかし魂をローサに預けていたために意識だけが戻らなかったという。物語後半、ローサがレナの体と出会いライドにすべてを話したことでレナの魂をレナの体へと戻そうとします。けれどなぜかレナは目を覚まさない。それはレナ自身が、自分のユメが叶っていないと思い込んでいたから。レナの夢とは「みんなが分かりあい手を取り合い傷つけあわず、精霊も人間も理解しあえる世界」けれどもそんなレナにライドは呼びかけます。「お前は勘違いしてる。おまえの夢はもう叶ってるだろ。おまえは精霊であるローサと分かりあえたじゃないか。人間と精霊の架け橋になれたじゃないか。」でもその呼びかけているシーンというのが、ライドはシドの暴走によって刺されて瀕死、アルベルト中尉も瀕死、シドはだいすきなライドを刺してしまった動揺とそれからレナを斬ったことへの後悔で三者三様にぐっしゃぐしゃだったんですが、そんな状況でよくレナの夢が叶ったと言えたな…とは思いました。そしてそれでそうか、そうなんだね、と納得して目を覚ますレナちゃんとても単純。でも、レナが死んでいたらほんとうにシドの救いようがなかったとおもうので、生きていてくれてよかったです。ぼろぼろ泣くレナは美しかったです。

・賞金稼ぎ組
特に賞金稼ぎの卑弥呼さまなのですが、最初は海賊を倒して海軍に突き出して賞金を稼くで~!言ってたのですが一度ライドたちにボコボコにされてからはあっという間にライド側の味方となり、海軍相手にお説教を垂れるまでになっていたので、その変わり身の早さがすごいなとおもいました…世渡り上手と言えばその通りなのかもしれませんが…。ライドたちのピンチに「話は全て聞かせてもらった!」って船の上に現れる賞金稼ぎ組、いままでどこに潜んでたというんだ…ってなりました。もうこの船には近寄るなと追っ払われたのにおそらく船にとどまってこっそり話聞いてた卑弥呼さまたちロックです。

・酒場組
ほんとに何故出てきたのか最後までわからなかった…なんだったのか…情報提供の村人が要るとしても、なぜ3人も必要だったのか…。


ユートピアという存在
ライドたちが目指している理想郷、ユートピア。この存在が、よくわからなかったのは自分の理解力の問題かもしれませんが、ちょっとまとめてみます。
1.おとぎ話の中のユートピア
2.精霊が暮らしているという世界を指すユートピア
3.レナが持っていた航海日誌に書かれていたユートピア→実際は海軍本部のことだった
作中にはこの3種類のユートピアが出てきた、という解釈で良いでしょうか?1と2は同じものを表していたのかな、とも思うのですが確証が持てませんでした。
ライドたちが目指していたのは1の筈だったのですが、実はライドはその存在が3であることを知っていたという。でもみんなにはそれを隠していて、1を目指そうぜ!と一年間嘘をついていた、ということになります。結局ユートピアというのはおとぎ話の存在じゃない、自分で見つけた場所こそユートピアだったんだ…みたいなオチだった気がするのですが、このユートピアが結局存在するのかどうなのか、海軍本部こそが真のユートピアだとしたら精霊はどこに暮らしているのか、なんて考え始めるとよくわからなくなってきたので、あまり深く考えない方が良かったことかもしれません。いま書きながら混乱してきました。とにかく意味合いのちがう「ユートピア」が何度も出てきたので混乱した、ということです。


●暗転と音響
場面転換と暗転が多用されすぎていた気がします。暗転じゃなくても転換はできると思うのですが、場面が変わるごとに暗転、過去に行くたびに暗転。そしてそのたび語り部さんが登場してきて「いまはこういうシーンですよ~」と教えてくれるのですがそれは言わなくてもわかるよだいじょうぶ、ありがとう!ってかんじでした。
そして暗転のたびにかかる曲がいつも同じで、たぶんあれメインテーマだったと思うんですが、またそれ?って後半はなってしまいました。一度どこかでその曲が終わって、おお新しい曲になるかな?と思ったらまた最初から流れ始めたのにはちょっと笑いました。
それからわたしが見に行った公演だけかもしれませんが、殺陣の手と音が合ってなかったシーンが一度や二度ではなくもやもやっとしました。刀を振ったときにぶおん、って音がするときとしないときがあったのでそれはどちらかに徹底してほしいなと思いましたし、さすがに剣と剣がぶつかっているときにはかきんって音ほしいなと…。その後改善されたのかはわかりませんが、自分が見たときはそれがたいへん気になりました。


あっあと最後のライドの台詞が「どこどこに眠ると言われている財宝を見つけに行くぜ~!」だったんですが、散々「俺たちは海賊に仕立て上げられただけで海賊みたいに略奪なんかはしてないんだ、ただ自由に冒険がしたいだけなんだ」って言ってたのに最後は海賊になっちゃうんかい、という、終わりまで気の抜けない作品でした。そこは文献上ではない、自分たちだけの新たなユートピアを目指してほしかったなと…。


長々といろいろ書き連ねてしまいましたが、一言で表すなら「勿体ない!」っていう作品だった気がします。せっかくこれだけのキャストをそろえているのに。せっかく殺陣をするのに。いい条件はいろいろあってもいろいろ勿体ないよ!っていうのが多くて結果もやっとした印象をわたしは抱いてしまったのかなーとおもいます。感想は個人のものですしわたしがもやもやしているのは主にお話の運びと演出なので、それぞれのキャラクターはきらきらしていたとおもうし、それを演じていたキャストさんたちも懸命にやってくれていたんだろうなとは思います。実際、いいなあってキャラは何人かいたわけだし。ほんと、ただただ勿体ないなという、それだけです。

というわけで長いこと失礼いたしました。この気持ちをどうしてもまとめておきたかったので書きました!