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つれづれと

雑食おたくが綴る感想やら独り言やら写真やら。

【感想】覇権DO!! ~戦国高校天下布武~

感想

覇権DO!!~戦国高校天下布武

2014 5/15/6 笹塚ファクトリー

出演: 太田基裕、林野健志、井深克彦、加藤真央、末野卓磨、加古臨王、
樋口裕太、宮崎翔太、山碕薫太、富田大樹、青山太久、松本唯、
高品雄基、渡辺龍太朗、伊藤将太、小野田唯、竹野聡

 

 

行ってまいりました、笹塚ファクトリー。なんやかんやで通ってしまいました、笹塚ファクトリー。そんな覇権DOの感想です。以下ネタバレたくさんなのでご注意ください。

 


時は200X年、少子化問題を抱える日本政府が打ち出した解決策とは「草食系男子を戦国武将により肉食に改造しそれで出生率アップ!」というアイデア。日本の科学技術により発明されたタイムマシンに乗って織田信長を始め戦国武将たちを現代の日本に連れて来よう!というストーリーでした。たぶん。ストーリーはともかくとしてとにかくいろんなことが詰め込まれていたエンタメ要素抜群な舞台だったな~と思いました。まず、時代物だから殺陣があって、高校のてっぺん獲るんじゃいみたいな流れになるから殴り合いもあって、なぜか歌も、ダンスもあって~というとにかくつめつめ、もちろんお芝居も濃厚。ひとつの舞台でいろんなことが一気に楽しめる、そんな空間でした。


主人公はいじめられっこのサトシ。毎日放課後いじめっこのヨッシーたちに殴られ蹴られ目つぶしされ…ここがけっこうがっつりいじめられるので毎度ハラハラしてしまいました。悲鳴が痛そうなんだもの…。サトシくんは前半はいじめられっこの眼鏡男子で、なよなよしていて、草食系。でもある日信長が押しかけてきてそこで変わる…という子だったのですがその変わりっぷりががらっとしていて驚きでした。気が強くなるとかじゃなくてスカジャン羽織っててっぺん獲るんじゃい!とか言い出しちゃうから…。そこでのサトシソロ曲がとにかくサトシお歌うまいな~ってなるところです。ヨッシーにいじめられながらワンフレーズだけ歌うところもあるのですがそれもうまいな~っておもいました。あと塾に通っているガリ勉?なくせに「天下布武」を「てんかー、ぬの、たけー?」って読んでしまうようなあほなところがかわいかったとおもいます。

そしてそんなサトシ宅に押し掛けてきた織田信長本能寺の変で今まさに命を落とそうとしている、というところで現代からやってきたサトウとカトウにタイムマシンに乗せられ、サトシの改造に手を貸してくれる人物です。戦国時代では蘭丸といちゃいちゃ、現代では蘭丸の生まれ変わりの蘭子ちゃんといちゃいちゃしてました。信長を初めて見たときはほんと、もう、でかっ、って感想しかなかった…あの大きさでセットの上からばーんって飛び降りてくるの、大迫力です。衣装も赤くてかっこよかったのですが赤い鞘と黒いネイルがすてきでした。信長のすきなところは日替わりネタでリコーダーを吹いてくれるところです。わりとギャグ要員として使われていて怖いだけじゃない魔王様でした。
あと武将で言うと信長を慕っていた森蘭丸はとにかくかわいらしくてでもかわいらしさのなかに凛とした強さがありました。明智光秀ヤンデレだった!すがすがしいほどのヤンデレ様で、銃ばんばん撃つのかっこよかったです。信長に儂を殺した後はちゃんと皆を過去に返せよと言われたあとの「いいよ」がすきです。ここまできたらヤンデレ曲あってもいいのになとおもったけどなかったですね。そして伊達家、伊達家が武将の中ではいちばんすきです。伊達政宗ちっちゃめで(笑)、かわいらしくてでも迫力がありました。アイメイクがすてきだった。曲もすきです。うしろでゲッダン?みたいのしている片倉小十郎がすきです。最後スーパーコンピューターが更新を~ってところでカウントダウンするとき、小十郎が政宗を守ろうと手を伸ばす→そんな小十郎に覆いかぶさって彼を守る、っていう伊達政宗様めっちゃかっこいいとおもいました。伊達家すきです。

現代のキャラはまずいじめっこのヨッシー、タカシ、ユウキの三人組。わりとしっかりいじめてくるあたり最近のいじめっこはこわいなあとおもいました。ヨッシーはのちに武将を呼び出せる降臨フォンを手にして明智光秀の力を得てサトシと闘うのですがそれでも勝てないしそもそもタカシとユウキに裏切り?を受けるしでちょっとかわいそうな子だなと思いました。でも最後にサトシから声をかけてもらえてよかったね~ってかんじです。タカシとユウキは常に腰巾着な感じで、男に目覚めたって言われた後も結局腰巾着な感じで、むしろキャラにブレがなくて清々しいのか?とすら思いました。彼女ができたときの曲の、タカシの振付がめっちゃかわいくてそこついつい見てしまいました。
高校の友達のヨーコちゃんやユミコちゃんクミコちゃんという女の子たち。ヨーコちゃんほんとうにかわいらしかったです。ブスブス言われてたけどかわいいしつよい。

そして政府側のサトウとカトウ。織田信長を連れてくるという重大な任務を背負ったこのふたりは実は男同士愛し合っているという。とにかくちょこまかしていてかわいらしいふたりでした。でもってラスボス?のタチバナさん。政府側の人間の癖に実は不法タイムトラベルをすることを狙っていて過去を改変し世界を更新しようとたくらむ悪いお方でした。悪いお方だけれど日替わりネタは全力でやってくださっていました。千秋楽はこのひとの銃がとんでもない速さで客席に飛んできてびびりました。

さらに敵対する高校の蘭子とリョウ。蘭子はスケバンで、セーラーで、カミソリが武器で、でもじつは蘭丸の生まれ変わりで~という子でした。訛りがかわいかったのと階段を上がるときにスカートを持ちながら歩くのがかわいかったです。手下のカミソリ隊のふたりもすっごいかわいかったです。リョウはそんな蘭子の次に強いと言われているナンバーツー。鉄の爪を持っていて、見た目的にはいちばん強そうでした。でも途中で蘭丸としての記憶を取り戻した蘭子にあっさり裏切られて、めっちゃかわいそうでした。あれはかわいそうだ。

あとはお母様とかみどりさんとか、みんなキャラが濃かったです。ひとり何役もされていた方々おつかれさまでした…(笑)。


武将同士の戦いでは殺陣が見られて、高校生同士の戦いでは殴り合いが見られて、女の子?たちのダンスとか、みなさんのお歌とかが拝めて、とても盛りだくさんな舞台でした。エンターテイメント!ってかんじでした。ちょいちょい挟まる日替わりネタとか演出とかが重すぎずな軽さを出している感じがしてああこの舞台は気軽に見ていいんだな~って思わせてくれました。
あとOPとED、そしてサトシ宅でのサトシと信長のやりとりがリンクしてるのおもしろいなと思いました。OPは歌わないけどEDは歌うサトシとか。さいごの転んでも大丈夫~でどちらもサトシが転ぶけれどOPは信長に助けてもらって、EDはまわりに見守られながら自分ひとりで立ち上がるところとか。サトシ宅のシーンは同じセリフを使っているとことか。

 

 

というのが当たり障りのない感想になるんですが、以下、どうしても、どうしてもつっこみを入れたいところを挙げましたので、つっこんでおきます。批判とかするわけではなくただつっこみを入れたいだけなんですけど、それでもイエーたのしかったー!って感想ではなくなるので、ご注意ください。ちなみにわたくしは初演、再演をまったく見ておらずネタバレも一切目にせず今回が初覇権だったので、もしかしたらそんなんは初演見ればわかるよとかもう言い尽くされてきたよとかあるかもですがそこらへんはご了承ください。

 

事前に知ることができた舞台のあらすじが「草食系の男子を肉食化してその男の子が活躍して成長して出生率も上がるしみんなハッピー!」って印象だったので、てっきりサトシくん主体でサトシくんの成長ストーリーだと思ったのですが、途中からその草食系とか肉食系とかがどっかに飛んで行ってしまって、武将VS武将の戦いになってしまっていて、あっあれっサトシくんはいったいなにをしたんだろうってかんじになりました。サトシくん、信長に出会って変わるのですが(この変わるのもまだ出会って数分の男に感化されてしまってあっという間だな~とは思いましたがそこは尺の都合的なアレと解釈)、変わったあと、本編で一度も「自分だけの力で勝つ」描写がなくて、結局のところサトシくんが根っから強くなれたのかそうじゃないのか、わたしにはよくわからなくなってしまったというのがあります。サトシくんが変わるきっかけになった桶狭間も、マッチと先輩のコンビを倒した戦いも、蘭子ちゃんとの戦いでも最終的には信長に頼り、最後のVSヨッシー戦ではさすがにサトシの右ストレートがヨッシーの目を覚まさせるかなとわくわくしていたらタカシがその役目を担ってくれちゃいまして、結果、サトシくんが自分で決着をつけ、自分で勝利した戦いはひとつもなく、じゃあ武将たちの直接的な役にたったかというとそこまででもなく、サトシくんとはなんだったのだ…と初めて見たときはなってしまいました。たぶんこれが「全員主役、ひとりひとりの生き様の物語」という心持で見ていたらもっと違う感想が出たと思います。実際2回目以降はそういうきもちで見たのでもっと軽く物事を考えられました。サトシくんが主役とか、サトシくんが話の中心ってわけではないんだな~と。武将ひとりひとりの人生とか、あとサトウカトウのほうが目的もはっきりとしてやることちゃんとしてた気がする。それだけど最後はサトシくんに話を戻すのか、おお、とちょっと面くらったところでもあります。ただタチバナさんの表向きの目的がが「草食系男子を肉食系に」で本当のねらいが「世界の改変」だったので、「草食系男子を肉食系男子に改造し、その肉食系となった男子が活躍する舞台」だと思って見に行ったわたしはタチバナさんの手のひらの上で踊らされていたのか~~~って思えばすべて解決なきもしてきました。タチバナさんにだまされていたのはわたしだったということか。でもだって戦国高校天下布武とか言われたら高校生のお話がメインだと思っちゃって…。あとサトシくんが肉食に急変したあとお母さんに強く当たり気に食わない仲間を蹴ったり…と乱暴になっちゃったのですがそこらへんはなんか武将が過去に戻ったら性格も元通りだったんですかね、けっきょくあのオラオラキャラがつくっていたものなのか、サトシくんの本性だったのか、オラオラになったけど思い直してやっぱりちょっと控えめにしたのか、測りかねるところもありましてそこんとこの描写ももう少し欲しいなと思いました…。


そして過去の改変の話。結局タチバナさんは草食系とか肉食系とかどうでもよくてただ過去を改変するためにタイムマシンを使いたかったということがラストで判明します。過去を変えたいならわざわざ武将を現代に連れてくるより過去でいろいろやらかしたほうが手っ取り早いのにな~という話は今回は置いておいて、その「変えられた過去」の話です。死体が消えた信長は現代に来ても整合性がつくということですがその他の明智や伊達、片倉が現代に来てしまうと過去が改変され、更新されてしまう!ピンチ!という流れに。これはとてもわかるし、別にSFオタクとか詳しいとかそんなんではぜんぜんありませんが、個人的にタイムマシンものでいちばんのベタであり見どころって過去に干渉してしまった!→どうしよう未来が変わっちゃう!っていうところだと思うので、どんなふうに解決するのかな、とおもっていたら、結論としては「タチバナの思惑通りスーパーコンピューターが過去の記録や歴史を更新しようと試みたがそこまでは政府の人間は読んでいたことでタチバナが知らないところでセキュリティを強化していた。だからスーパーコンピューターは更新をやめた。だから過去の更新も無効。日本無事。」ってことだったのですが、過去を変えてしまったということと、スーパーコンピューターの中のデータの更新はあくまで別物じゃないかなと…?ここがものすっごく引っかかってしまいました。コンピューターはすごい、それはわかる。たぶん日本の中核を担っているスーパーコンピューターが暴走したら日本の都市機能は失われる、それはわかる。でもそれと、「過去を変えてしまった」という事実は関係ないのでは、と。タチバナの目的が「スーパーコンピューターの暴走」だったらわかるんですがそうではなく彼の目的はあくまで「歴史の更新」だったのでそれは叶ったんじゃないかな?と思ってるんですが違うんでしょうか。結果として武将たちは元いた時代に帰っていきますが、自分の結末とか知っちゃったわけでそれってその後の生活に影響しないのかな~と。それとも、影響したからこそ歴史上の運命になった、ということでしょうかね。とにかくそこがちょっともやっとしました。でもほんとSF詳しくないので解釈が異なっているかもしれない。そしたらごめんなさい。あとこれを言っては元も子もないですがタチバナさんは政府に最初から目をつけられていたっていうなら過去に干渉する前に止めてあげなよ;;;とは思いました、巻き込まれて戦わさせられた武将かわいそうすぎる…!

 

というふたつが気になった大きなところでしたのでツッコミを入れさせていただきました。小さなところでいうとふたりとも消えたら明智が疑いますとか言っていたけれど未来に逃げるんだから関係ないよう定員オーバーとかじゃないなら蘭丸も連れてってあげようよ;;;それかいまからでも遅くない迎えに行ってあげようよ;;;って思ったところとか、信長明智はわかるけどどうして時代の違う伊達に飛んだのか…タチバナさんの趣味?というところとか、蘭子ちゃん→蘭丸に衣装チェンジしたときの髪の毛もなぜか変わってるとことか、ヨッシーの「俺は昔からお前が大嫌いだったんだよ」という台詞がありながら昔が語られずじまいのところとか、同じくタカシの「昔はそんなんじゃなかったろ」という台詞とか、武将がみんな素直に高校生に使われてるのいいひとたちだなあとか、降臨フォンは高校生用とタチバナ用にふたつずつありましたがタチバナさんが降臨フォン持ってた意味とか、そもそもタチバナさんが自分で使おうとせずサトシ以外の高校生に降臨フォンを渡した意味とか、信長のちょんまげを引っ張ったら動きが止まるというのはぜったい伏線!きっと最後の大立ち回りでサトシが助けに入って信長を引き留めて自分が戦うとか言い出すんだ!と思っていた自分が恥ずかしいとか、「恋する気にはなったでしょ?」という決め台詞ありましたがもう昔からヨーコちゃんに恋してたじゃんサトシくん…ってなったとことか、そこらへんでしょうか…わりと挙げてしまった。でもこれだけ考えながら見たということで許してほしいです。


こんなふうに考えながら見ると、ううむここはどういうこと、ここはいったい、ってすごい考え込んでしまったのですが、よし考えるのやめよう!って決めたらすごいすっきり見られるようになりました。考えすぎよくないのかもしれないけれど考えることが趣味みたいなところもある人間なのでそこの両立むつかしいです。
注意書きしましたがこれは決して批判したいとかそういうんじゃなくて、ツッコミを入れたかっただけなので、お芝居自体はわちゃわちゃしていて、武将かっこよくて歌たのしくてなんかたのしかったなーって思えたので、たのしかったですし、前半の感想もうそじゃないですのであしからず。

 

 

というかんじの、覇権DO感想まとめでした!だらだらと長くなりましたが、結論としてはたのしいゴールデンウィークをありがとうございましたという一言で締めます!充実した日々をありがとうございました!