つれづれと

雑食おたくが綴る感想やら独り言やら写真やら。

【感想】『弱虫ペダル』インターハイ篇 The Second Order(2014.03.22)

弱虫ペダルインターハイ篇 The Second Order
東京 天王洲 銀河劇場 2014年3月13日(木)~3月16日(日) 
埼玉 埼玉県 熊谷会館 2014年3月20日(木)~3月22日(土) 
大阪 シアターBRAVA! 2014年3月26日(水)~3月30日(日) 
出演:村井良大大山真志 廣瀬智紀 太田基裕 鳥越裕貴/郷本直也/滝川英治 鈴木拡樹 北村諒 宮崎秋人 河原田巧也 植田圭輔/染谷俊之 桝井賢斗/村田充 ほか

 

行ってまいりました、埼玉。熊谷。初めて行く場所なのでちょっと早めに行こうと思って家を出たのに駅から劇場までのあまりの道のりに結局開演ちょっと前に着いておそろしや熊谷会館…!っておもいました。歩くの遅いのが悪い。でも銀河劇場より大きかったです。よかった。というわけでペダステ2回目の感想をつらつら書こうとおもいます。前回以上にまとまるか不安。がんばります。


以下ネタバレ注意です!

 


前回、東京の初日を見たときは実は当日券が奇跡的に当たり1階のけっこう前のほうの見切れ席で楽しませていただいたのですが、今回は一般席の2階席で、なんというかとっても神様の気分で楽しませていただきました。前回の感想で「石垣くんと同じ目線になれた」みたいなことをちらっと書いたのですが、今回はまさに神様。うしろからだれがやってくるかも見えるし、首を動かさなくても全体像がはっきりと掴める。一度こういう席から見ることができてよかったなと思いました。全景映像みたいな。特にそれをしみじみと思ったのはゴール争いはどっちが、じゃないぜ…ってなって総北がうしろから追い上げてくるところです。前のほうで見ていると高い位置にみんなが並ばないと全員を見ることはできなかった気がするんですが、上から見てるとそこにたどり着くまでに総北が横並びでだんだん近づいてくる、登ってくるのがすごいわかって、総北!そろった!ジャージ6枚揃った総北がやってきた!!!って前回以上にここはぶわーっとこみあげてくるものがあった箇所でした。あと上からで言うとまつげさんもすごいよく見えて捌けてくところもよく見えて満足した。まつげかわいいよまつげ。そして今泉くんが小野田くんを支えるシーンもばっちり拝めました。


田所さんと小野田くんのエピソードがやっぱりすきだな!っておもいましたしやっぱり号泣しました。小野田くんが田所さんを迎えに来たところ、前回は「…ここ笑っていいの?」ってなって、たぶんわたしだけじゃなくて会場がそういう雰囲気になったんじゃないかなって思ってるんですが、その後禁断生ラジオというニコニコ生放送でのラジオのタイムシフトで大山さんのコメントを見てたらちょうどこのシーンについての言及がありまして、ここは「おもしろいシーン」だと言っていたのであっ笑いどころだったんだなって後から気づきました。さらに今回は小野田くんが「あっもっかいやりますね」とか言ってくれてより「笑っていいんですよ!」って明示をしてくれていたので「ここは笑うとこなんだな」ってよくわかってよかったです。自分笑っていいですよって言われると安心して笑えるのでそういうのありがたいです。この作品ってけっこう唐突に笑いをぶちこんできてしかもその笑いがとんでもない質量だったりするのでその差についていくのに必死なところもありましたが、笑っていいんだよって提示してもらえると心構えができるのでそういうのありがたい。でも笑うとこなんだなって思ったとしてもなぜここに笑いどころを入れたのかしらとはちょっと思いました。しかし笑ったとしても小野田くんがかっこよいことには変わらないし逆光ずるいなと改めて思ったのでなんかもうなんでもいいかなと思いました。
ヒメヒメは役者さんも客席もテンションがさらに上がってノリノリになっている気がしました。わたしはいまいちここで手拍子に踏み切れないタイミングをつかみ損ねる人間だったのですが小野田くんが客席に手拍子して~って促してくれたのほんとにありがたかったです。あと客が自主的に手拍子してるの聞いて「みなさんも手拍子してくれてますし!」って言ってくれる小野田くんかわいい。真面目な話してるのに、こういうところで客席と舞台の境界線というか、距離感をあっというまにあやふやにしてしまうアンバランスさがすごい。
そして総北と合流してからの田所さんのお歌がずるいんですね歌詞がずるいんだなって改めて思いました。ぜんぶ楽しさに変えてくれるんだよ、それはひとりじゃ楽しくなくて、小野田くんがわらってくれるから笑えて楽しくなれるんだよ、自転車すごい、仲間と走るってすごい、ジャージの持つ意味すごい…でやられます。あーずるいずるい。ずるい演出だいすき。


今泉くんに関してなのですが、前回の感想でちらりと「もっと今泉くんを印象付けてくれてもいいのに!」みたいなことぬかしてましたが改めて今回見たらまた違う感想を抱きました。最後の御堂筋くんへの執着をなくすとこはじゅうぶん印象的なシーンだなって思ったし、なんていうか今泉くんに対する考え方が変わったというか。わたし原作だと今泉くんがいちばんすきでなんでナンジャには今泉くんフードがないん?って言いながらガラポンを延々回しまくってる人間なんですけど、わたしは舞台の今泉くんもやっぱり好きで、舞台には舞台の今泉くんが生きているんだなと思った公演でありました。舞台の今泉くんってなんかちょっと弱く見えるというか、強いんだけどどっしりとした強さではなくて繊細な強さというか、総合的に言うと「とっても人間らしい」今泉くんだなって個人的には思いました。最強のヒーローじゃないって感じ。もちろん原作の今泉くんも絶対最強ってわけではなくて悩んでもがいているわけですし、「原作と舞台が違う!」ってことを言いたいわけでもなくて、なんていうか今泉くんの新たな一面と言うか新たな魅力と言うか新たな見方?をわたしに気づかせてくれたのが舞台今泉くんって印象がしました。絶妙な脆さが見えるのがすき、すごい。人間らしい人間がだいすきなので足掻いてもがいて走り続ける今泉くんがだいすきです。そして足掻く中で全力で悩んで全力で苦しんでついに2日目終盤で小さな小さな希望=鳴子くんと小野田くんの存在、を見つけ出すというか思い出す舞台の今泉くんのぎりぎりを行っているかんじ、ぎりぎりだからこそそれを見つけ出した瞬間のやってやるよと火が付くかんじ、そういうものがやっと自分の中で咀嚼できてあっわたし今泉くんすきだぞ~って改めて思ったわけでした。あそこのシーン、今泉くんだけが舞台にいるわけじゃなかった。鳴子くんも小野田くんも舞台にいるんだなってよく見渡せる席でしみじみ思いました。今泉くんはひとりで走ってるんじゃないんだよってひとりで戦ってるんじゃないんだよチーム総北なんだよって。

 

あとは結局前回の感想と被ってしまうんですが新開さんと石垣さんの話なんですがやっぱりアシストが好きだなとおもいました!!!カテコで染谷さんがアシストたちの走りを「アシスト戦」って表現しててそのまんまなんですけどそうだよなあれはあれでひとつの戦いなんだよなと思いました。改めて考えると新開さんに食らいついて行っている今泉くんはやっぱりすごいしそしてそれに根性でしがみついてる石垣さんもすごい。すごいしか言ってない。あのスポットライトが3人に当たる演出が好きなんですがしかしちょっとだけ曲の変わり目が気になります。あれは曲が変わったところから新たな展開?ってことでいいんでしょうか、2回見て2回とも「そこで曲変わんのかい!」っておもったところです。でもさいっこうに好きな戦いです。


そしてみどくん!みどうすじあきらくん。わたしはどうして御堂筋くんの最後の回想シーンでこんなにもこんなにも泣くんだろうと後日家で真剣に考えたのですがはっきりとした答えはよくわかりませんでした。しかしわかりませんでしたがこれ!ってものは提示できないのですがたぶんなんですがわたしはあの「空間」がぼんやりと好きなのだとはおもってます。あのシーン、御堂筋くん以外のひとはいろんなひとになっています。あの場面でいまインハイで走っているひとって御堂筋くんだけで、あとはみんな別の人で、自転車に乗っていない人で、だからくるんと一回転すれば別の人になれるくらいの存在で。でも舞台の中心には御堂筋翔という人間がずっと存在していて、周りがクラスメイトになろうと医者になろうとなにになろうと御堂筋くんだけはそこから動かず、御堂筋くんのままで居続けていることが御堂筋くんという人間を強烈に印象付けていて、御堂筋くんだけは変われなくて、ずっと変わってなくて勝つために勝つためにってことを考えていてっていう空間なのかなって思って、…まとまらないです。とにかくあの中でみどくんだけが「みどくん」なのがすごいなっておもいました。あれだけ人数がいるのに、みどくんだけがみどくん。あと御堂筋くんの声がはっきりと届くのもずっしり心に響くのかなと思いました。ほかの人の声ってあの場面ではぼやっとしていて、だから御堂筋くんの呟くような言葉でさえ直線で響いてくるというか。
あとそこからの歌は、お歌は、御堂筋くんのこともあるんですがやはりあそこは新開さんと今泉くんのことも思って私的号泣ポイントになってました。だれかにもらったきっかけが、だれかの支えがあったから走っているし走り続けていられるからっていうのをあのふたりが歌うのはこれまたずるいしそしてその中心に御堂筋くんがいるのもずるい。あそこは自分がだれに思い入れがあるかで受け取りかたが変わってもおもしろいのかしらとおもいました。前までの流れで御堂筋くんのままでもいいし、新開さんが歌えば新開さんと箱学のことを思い出すし、今泉くんが歌えば彼の執着と葛藤と成長を思い出す。そう考えるとインハイ2日目で総北のなかでいちばん成長したのは今泉くんって扱いになるのかなともいまふと思いました。もちろんみんなそれぞれ強くなって特に小野田くんなんてもうまぶしくて直視できないですけどでもああやって並べられるとなるほど今泉くん、ってなります。

 


自販機萌えなんていう属性に目覚めるとは思いませんでした。京伏に似てる自販機ほんとにかわいいんですがどうしよう。みどくん似の自販機と石垣くん似の自販機がわちゃわちゃしているのかわいいかわいいです…。
DIVAの出番が減っていて「!?」ってなりました。いつから後半の出番なくなりましたか…?DVDには収録されてませんか…?悲しい。ちなみに埼玉楽でははしゃぎすぎていろんな子のパンツが見えていて大事故でした。おしとやかにしてくださいまったくもう。でも巻子かわいい。リボンさいきょうにかわいいです。
あと水田くんの歯のエピソード、2回目の観劇でようやっとあっあれは歯!歯か!って気づいてごめんなさいって思いました。歯をがちゃんってやるときの音がカッキーーーンってしててかっこいいです。

 

埼玉楽のカテコもたのしかったです。

こんなかんじ。目が足りないとはこのことか!

 


原作がある舞台を見るたびに思うのですが脚本家さんや演出家さん、あとはキャストさんやほかのスタッフのみなさんの「何を見せたいか」と自分の「なにが見たいか」が上手く合致するとほんとに楽しいよなって思います。原作があるぶんわたしたちはどこでどんな台詞が来るのか、今後どんな展開になるのかはある程度予測がつくわけで、でも舞台は一言一句原作通りにはならずこのセリフを削って、このシーンとこのシーンを繋げて…みたいなことがあるわけで(これは漫画→アニメ、よりも漫画→舞台のほうが大胆に行われているきがします)、そうするとどうしても「えっここをこうしちゃったの!」とか「なるほどそういう手があったか!」みたいな感想が少なからず生まれる気がして、わたしはそれは原作が好きであれば好きなだけ起こりがちなのですが、じゃあ今回のペダステはどうだったかというとわりと自分の好きな台詞カットされててまじでか~ってちょっとへこんだのですが、それ以上に自分の気づかなかったキャラクターの魅力(特に今回は京伏勢でした)や、場面場面の新しい捉え方を見せてもらって「あっそうか」って気が付くことが多くて、なんていうかいろんな発見があって、より作品そのものを好きになれたという舞台になったなって感想です。だから「何が見せたいか」と「何が見たいか」が当初の予測とは違うシーン、違う場面で一致した気がしてます。だから劇場を出たあととっても充実したきもちになれましたし、特に2回目、埼玉公演ではそれを強く感じました。やっぱり日を置いて考えて、視点を変えて見るってのはいいことだなと思いました。
そしてこれはペダステ特有だなって思ったのは、当たり前かもしれないんですがキャストの皆さんは「走り続けてる」わけで、たとえば漫画だったら1週間に何ページ、アニメだったら1話何分って決まっていて、しかも漫画は特にですが自分で途中で読むのを休憩することもできる。というわけでずーっといっしょに走っている、って感覚、休まず、走りきるっていう感覚をいちばんつかみやすいのがもしかして生の舞台では?ということです。これがまたDVDになると違うと思うんですが、実際に、劇場で、その場で走り続ける皆さんを2時間超見届けている間、世界やレースは一度も止まらないわけで。そうするとずっと走っている感覚、走りきった!ゴールだ!っていう達成感って言うのもわたしたち観客も味わいやすいのかなって、思いました。
あと東京~埼玉の期間で原作を改めて一気読みできたのも大きかったです。キャストさんたちそれぞれのキャラの捉え方と、わたしなりのキャラの捉え方と、一致してるとこも、ちょっとずれてるとこも、確認するのがたのしかった。ついでにアニメも見直していろいろ考えるのが楽しかったです。だからわたしはわりと漫画原作の舞台が好きなのかな~とおもいました。あらためて。

 

 

2階席だから、と思ってオペラグラスを導入したのですが早々にぼやけてしまいなんだ?不良品か?と思ったら自分が泣いているだけでした。そんな舞台でした。どこを切っても密度が濃くて、作り手にも、観客にもたくさんたくさん愛されているんだなあってしみじみ感じられた公演でした。密度が濃すぎてしまわないか心配なのですが、そこらへんはうまくコントロールしてほしいな…っておもってます。観に行ってよかったなって思いました。唐突に大阪に行く事案がなければこれでわたしのインハイ2日目は終了です。この先大阪公演、最後までお怪我のないよう応援しています。